1万年書き続けられる、書きごこち。
長らく憧れ続けていた万年筆、『ペリカン スーベレーン』をついに購入しました!
先に言ってしまうと、あまりの書き味のよさに感動してしまいました。
もうね、たまらない書き心地なんすよ…
購入したのは、中間モデルの『m600』。
今回は、スーベレーンの「魅力」や「オススメの使い方」等をレビューしていきます。
もくじ
スーべレーンm600を買った経緯
スーべレーンm600を購入した理由を一言で言えば、「自己投資のため」。
今年が20代最後の年なので、副業等で過去最大の成果を出すため、「自己投資は惜しまない!」と決めていました。
多少値が張っても、自分の活動に生きるなら、無理してでも買っていく。
そういう年だと決めていたんです。
で、なぜ自己投資で万年筆なのか?
理由は、「書くことが得意」だから。
ブログをやっているのも、これまで取り組んできたことのうち、「書くこと」が自分の能力の中で最も得意という認識があるからです。
記事を書く時には、いつも、まず紙に下書きをします。
「下書きの段階でお気に入りの万年筆を使えば、毎回いいスタートダッシュが切れる!」…と踏んだわけです。
また、「資格試験の勉強にも使える」と判断したのも、購入の決め手になりました。
スーべレーンm600を購入した場所
実店舗で試し書きもしましたが、購入したのはAmazon。
理由は、シンプルに「ネットの方が安いから」です。
値段はおよそ4万円でした。
実店舗で買うと、約1万円高い49,500円です。
スーべレーンは高級感あるデザイン
それでは、レビューに入ります。
まずは「デザイン」から。
当然ですが、100〜1,000円で買えるボールペンとは、佇まいからして違います。
僕が購入したのは、定番の「緑縞(みどりしま)」。
個人的に緑色が好きなので、机に置いているだけで癒されます。
単色の緑ではなく、黒い縦縞が入っているので、悪目立ちはしません。
書く時は、キャップをお尻にはめてもいいし、外してもいい。
僕は、少しでも軽くしたいので、キャップを外しています。
書く時には、おのずとペン先に目が行きます。
ちなみに、万年筆のペン先のことを「ニブ」といいます。
スーべレーンのニブは「銀」と「金」の2色が使われていることから、『バイカラーニブ』と呼ばれてます。
ペン先の模様がかっこよくて、ほれぼれ。
ペリカンのスーベレーンが格の高い万年筆だと知らない人でも、違いに気づきます。
事実、僕もそうでした。
仕事柄、お医者さんと接することが多いのですが、ある人がスーべレーンを使っているのをチラッとみたことがあるんです。
革製のペンケースからスーべレーンを取り出して、サラッとサインする…。
まあ、カッコよかったですね。
高級感と余裕のある振る舞いで。憧れました。
ちなみに、この高級感のあるデザインからすると、ちょっと重そうな印象を受けませんか?
実際には、めっちゃ軽い。
手に持つと、不安になるくらい軽い。笑
普通の黒ボールペンと同じかそれ以上に軽い感覚で驚きます。
この軽さが、後述する「唯一無二の書き味」にもつながってきます。
スーべレーンは唯一無二の書き味
スーべレーンを使っていて最も実感するのは、「書き味のよさ」だと思っています。
これまでボールペンやシャーペンしか使ったことのない人はもちろん、お手頃価格の万年筆を使ったことがある人も、その違いに感動するはず。
ポイントは以下の2点です。
①ペン先が柔らかい
②本体が軽い
1つずつ見ていきましょう。
①ペン先が柔らかい
いきなりですが、以下の2つのパターンを想像してみてください。
A-硬い壁を思い切り殴る
B-柔らかいクッションを思い切り殴る
Aは、痛そうですね。
拳が赤く腫れるかもしれません。
でも、Bは無傷で済みそう。
「もふっ」と衝撃吸収されて、いいストレス解消になりそうです。
ペン先の硬さも、上記の例と同じ。
力を込めて硬いペン先で書き続けると、手が疲れます。
しかし、柔らかいペン先なら、書き続けても手が疲れません。
このペン先のクッション性が、スーべレーンの書き味の最大の特徴。
万年筆には「鉄ペン」と「金ペン」の2種類があります。
メーカーによって違いはありますが、一般的に金ペンの方が書き味が柔らかくなります。
僕は「手書き」が好きなのですが、筆圧が強いため、すぐに疲れてしまうのが悩みでした。
スーべレーンなら、強い筆圧を優しく受け止めてくれるので、いつまででも書いていられます。
疲れないので、何文字でも書き続けられます。
「万年筆」の由来には諸説ありますが、僕の中では、
「1万年書き続けても、たぶん疲れない」
という解釈になりました。笑
②軽い
先述のとおり、軽いです。
お値段や見た目の高級感と反比例しまくってる軽さです。
ペンが軽いに越したことはないのに、謎に「もっと重くていいんだよ?」と思ってしまうくらい軽いです。
ちなみに、こちらの記事を参考にした具体的な重さは以下のとおり。
・全体:17.5g
・キャップ:6.5g
・キャップなし:11g
キャップなしだと、たった「11g」。
参考までに、人気の4色ボールペン『ジェットストリーム 4&1』が、「23.6g」です。
この圧倒的軽さが、長時間筆記の疲れを軽減してくれます。
「万年筆はどれも同じ…」ではない
他にもいくつか万年筆を持っているので、比較をしてみます。
プラチナ #3776センチュリーと比べると
センチュリーと比べると、ペン先の柔らかさに大きな違いがあります。
センチュリーも金ペンなのですが、硬め。
日本製でもあることから、綺麗に日本語が書けるのはセンチュリーです。
逆に、続け字でサラッと書くなら、スーベレーンの方が適しています。
パイロット キャップレスと比べてみると
ノック式万年筆『キャップレス』と比較すると、重量に大きな違いがあります。
キャップレスの重さは、「29.4g」。
キャップなしのスーべレーンがわずか「11g」ですから、その差は2倍以上。
キャップレスはノック式なので書き始めるまでが早いですが、書き出してからの快適さはスーべレーンに軍配が上がります。
スーべレーンのオススメの使い方
「プレゼントに万年筆をもらったけど、使い道がない…」という声を聞いたことがあります。
せっかく高い買い物をするのですから、お値段以上に使いたいですよね。
ここからは、僕のスーべレーンの毎日の使い方をご紹介します。
①日記
②資格試験の勉強
③アイデア出し
①日記
毎日寝る前に、10分間日記を書いています。
間接照明のやさしい灯りだけをつけてスーベレーンで日記を書くと、とても癒されます。
手への疲労がゼロなので、疲れている日でも書いていられます。
スーべレーンのデザインの良さからくる「触りたくなる欲求」も相まって、日記を書く習慣が続けられています。
この習慣のおかげか、PCを使う仕事をしていながら、不眠症にならず、毎日よく眠れています。
ちなみに、ノートは万年筆と相性がいい『LIFEノーブルノート』を使っています。
②資格試験の勉強
「青ペン書き殴り勉強法」というものがあります。
その名のとおり、覚えたいことをひたすら紙に青ペンで書いて覚えるという勉強法です。
僕はこの勉強法で、文系大卒ながら、基本情報技術者試験というIT系国家資格の午前試験に合格しました。
スーべレーンに青のインクを入れて、ひたすらノートに書き殴って勉強してました。
暗記科目なら、「スーべレーン×青ペン書き殴り勉強法」でだいたい倒せます。
③アイデア出し
なにかクリエイティブな作業をするときには、紙に図やイラストを書きながら、手を動かして考えるのが有効。
その点、スーべレーンならどれだけ書いても疲れないので、相性がいい。
デザインがいいので、長時間使っていても飽きません。
ペリカン スーべレーンの選び方
スーべレーンは、軸の太さペン先の太さ、色など細かい種類があります。
ここからは、そんな膨大なモデルの中からあなたにピッタリのスーべレーンを選ぶポイントをお伝えしていきます。
極細を選べ
ペン先は、「極細(EF)」がオススメ。
海外の万年筆に共通することですが、基本的に太いです。
「極細」であっても、そこまで細くありません。
万年筆用の紙に書くとそこまで気になりませんが、ふつうのコピー用紙に書くと、滲んで若干感じます。
細い方が幅広いシーンで使えますので、基本的には「極細(EF)」を選ぶのがベターです。
「軸の太さ」は手に合う大きさを選ぼう
m400、m600、m800とモデルの数字が上がっていきますが、これは主に「軸の太さ」の違いです。
女性や手の小さい男性は、確実にm400をオススメします。
軸が細い方が可動域が広がるので、より快適に書けます。
「手がそこまで小さいというわけではない」という人は、中間のm600がオススメです。
「手が大きい」という人、また、「でかい紙にでかい字で書きまくりたい」という人には、一番大きなm800がオススメです。
※数字が上がるにつれて、値段は高くなります。
インクは純正を選べ
万年筆を使うなかで最初にぶつかった壁は、「インクフロー」でした。
万年筆には個体差があり、最初から書きやすい万年筆もあれば、調整しないとインクがかすれまくるものもあります。
インクの出が悪いと、大きなストレスになります。
それを解消する手段の1つが、「純正のインクを使うこと」。
僕は、買ってすぐ、『神戸インク物語』のインクを入れていたのですが、インクの出が悪かった。
そこで、純正のものに入れ替えたところ、スラスラと書けるようになりました。
この経験から、万年筆とインクのメーカーは同じものを使うようにしています。
好きな色を選べ
いろんな色が出ていますが、結論、自分の好きなデザインのスーべレーンを選ぶのが正解です。
なぜなら、好きな色を選んだ方が、より「使いたくなるから」です。
僕の場合、緑縞が定番だから選んだのではなく、緑色が好きだから緑縞を選んだまで。
青が好きなら青縞を、赤が好きなら赤縞を、黒が好きなら黒縞を選びましょう。
ちなみに、「仕事でガンガン使いたい」かつ「仕事で金色を使うことに気が引ける」ようなら、黒縞がオススメ。
こちらは金属部がシルバーなので、ビジネスシーンにもマッチします。
Amazonで買って、調整代を浮かせるのがオススメ
万年筆は、「調整」することで、より一層自分にマッチした書き味に近づけることができます。
僕は実店舗でもネットでも万年筆を買ったことがあるのですが、どちらも調整は必要でした。
僕は、神戸の『ペンアンドメッセージ』というお店で調整してもらいました。
調整費用は3,600円で、その後1ヶ月以内なら、もう一度無料で調整し直してもらえました。
他府県の方でも、万年筆を店舗に郵送して調整を受けることが可能です。
実店舗で買ったからといって、必ずしも調整が不要なわけではありません。
そう考えると、実店舗より1万円近く安く買えて、調整代を確保できるネットで買うのが賢い選択と言えます。
思ったよりメンテやインク補充はラクだった
万年筆を使う前は、「メンテナンスがめんどくさそうだな〜」と思ってました。
しかし、実際やってみると、手間はほとんどかかりません。
使っていないと、ペン先のインクが固まり、インクが出なくなります。
でも、毎日使っていれば、その心配はありません。
インクの吸入も簡単です。
ペンのお尻のキャップを回して、ペン先をインク瓶に浸して、キャップを閉めるだけ。
ペン先についたインクは、ティッシュで拭き取ります。
持ち運ぶ際に、ペン先を下にしてカバンに入れると、インクがこぼれる可能性があります。
ただ、僕は基本家で使うので、インク漏れしたことは一度もありません。
おわりに(書くのが楽しくなれば、人生勝ち?)
「書く」ことは、創造や自己省察につながります。
その作業を楽しくしてくれるのが、万年筆の良いところだと思っています。
スーべレーンは、文房具雑誌のランキングでも毎回1位に輝いている、バランスの取れた万年筆。
他にも数本買った僕からしても、「間違いない最強の万年筆」だと胸を張って言えます。
書くのが好きな方や良い万年筆を探しているあなたへ。
ぜひ、スーべレーンで人生をより豊かにしてくださいね。