お金本

『東京貧困女子。』要約と感想!【パパ活女子の実態は…】

最近「パパ活」という言葉をよく聞くけど、若い女の子はなんでそんな危険なことをするんだろう?

この記事は、そんなあなたに向けて書いています。

 

パパ活する女子の気が知れない!

 

というあなたに一度読んでほしい本があります。

それが、

『東京貧困女子。―彼女たちはなぜ躓いたのか』

です。

 

この本はタイトルの通り、東京で貧困に苦しむ女性たちの姿を克明に記したものです。

冒頭で触れた、「パパ活女子のリアルな実態」についても、丁寧な取材を通して明らかにしています。

「なぜパパ活をする女子がいるのか?」
という問いに一言で答えると、

「学生生活を維持するため」

です。

 

え?

 

と思われた方。

福ねこ
福ねこ
ぜひ本記事を最後までご覧ください。

この本を書いたのはどんな人?

さて、この本を書かれた中村淳彦さんはどんな方なのでしょうか?

以下、amazon商品ページからの引用です。

 

大学時代から20年以上、AV女優や風俗、介護など、貧困という社会問題をフィールドワークに取材・執筆を続けているノンフィクションライター。
自分の価値観を持ち込むことなく、彼女たちが直面している現実を可視化するために、親からの虐待、精神疾患、借金、自傷、人身売買など、さまざまな過酷な話に、ひたすら耳を傾けつづけている。
著書は『AV女優消滅』(幻冬舎)、『崩壊する介護現場』(ベストセラーズ)、『日本の風俗嬢』(新潮社)、『女子大生風俗嬢』(朝日新聞出版)など多数。
代表作に「名前のない女たち」シリーズ(宝島社)があり、劇場映画化される。
本書の元となる東洋経済オンラインの連載「貧困に喘ぐ女性の現実」は2憶PVを超える人気を博している。

 

性風俗や貧困など、かなり重いテーマで取材を続けておられるようです。

「社会の闇」の側面を切り取った記事は、昼間の世界に生きる人々の「暗闇への好奇心」を強く引きつけています。

とあるパパ活女子の背景

 

パパ活をする女子って、いったいどんな事情があってパパ活をしているのでしょうか?

たまにTwitterのタイムラインで流れてくることがありますが、それを見ても、

体を売ってお金を稼いで、いやしいやつだな〜

 

くらいにしか思わないのではないでしょうか?

以下、この本で紹介されていた、有村架純似のパパ活女子大生のケースを取り上げていきます。

 

意外すぎる実態に、あなたも「パパ活女子に対する同情心」を抱いてしまうかもしれません。

 

あくまでも、本書に掲載されていたパパ活女子の1例です。

「すべてのパパ活女子がこういう特徴を持っている」というわけではありません。
あらかじめご了承の上、ご覧ください。

大学は…

一言で言うと、超高学歴です。

大学は国立大学

学部は医学部(!)

入試偏差値は70を超えます。

 

中村さんの取材を受ける貧困女子はほとんど大学生で、早慶上智、MARCHクラスが当たり前らしい。

 

大学の授業料は奨学金でまかなっているとのこと。

大学は国立なので、学費自体は高額ではありません。

 

・入学金28万2000円。

・年間授業料は53万5800円。

 

国立大学でしかも医者の卵って超ハイスペックじゃん!
福ねこ
福ねこ
この子がすごいのは学業だけじゃなくて、文武両道らしいよ。

高校時代は体育会系の部活で都道府県ベスト4に残って、大学でも部活を続けてるんだって!

 

そんな真面目かつ優秀な彼女。

しかし。

そんな真面目な女の子こそ、「性と貧困のスパイラルにはまる」と言うのです。

 

家庭環境は…

 

彼女はこうもハイスペックなのに、なぜ「貧困女子」になってしまうのか?

うすうす察しがついているかもしれませんが、彼女の家庭環境は裕福なものではありません。

 

・両親は非正規の共働き

・世帯収入は500万円程度

・弟が2人いる

 

親からは、

部活の費用はアルバイトで稼いでほしい

と言われているそうです。

 

性格は…

 

そんな彼女の性格は、真面目。

とにかく真面目です。

意外ですが、風俗で働いたりパパ活をしている女子は、「根がとても真面目」な場合が多いのです。

ではなぜ、真面目で勉強も部活もがんばっている女の子がパパ活をする必要があるのか?

 

次に進みましょう。

なぜ手っ取り早くお金が必要なのか?

 

なぜ彼女はパパ活をするのか?

それは、「学生生活を維持するため」

これが全てです。

学生生活を維持するランニングコストを賄うために、彼女たちはパパ活に手を出します。

大学の授業が忙しい

授業は1限の9時から。

医学部ですから、厳しい課題と試験に真剣に向き合わなければ、当然勉強についていけません。

部活が忙しい

 

授業に加えて、彼女は部活動もやっています。

大会や遠征もあるため、ときには時間とお金を大きく割かなければならないときもあります。

スーパーのレジ打ちは最低賃金レベル

 

真っ当なアルバイトは、給料が低くて、それだけでは必要な額に到達しません。

彼女が働いているスーパーの時給は920円。
これは最低賃金に近い数字です。

1日4時間働いて、週に2~3日出勤するのが限界といいます。
スーパーのアルバイトから得られるのは、月収4~5万円程度です。

なぜパパ活という手段を選ぶのか?

 

彼女が学生生活で忙しく、「短時間で稼げる手段が必要」という事情は、なんとなく察することができました。

ですが、「短時間で稼げる」のは、パパ活だけなのでしょうか?

なぜ彼女はパパ活を選んだのでしょうか。

風俗よりも効率よく稼げる

 

「短時間で稼げる」
といえば、すぐ連想するのが風俗。

ですが、パパ活は風俗よりも短時間で稼げる。

彼女はソフトサービスの風俗店でも働いていますが、そこでは6時間で2万円程度の稼ぎなんだとか。

しかし、パパ活なら、1時間で1万円稼ぐことができます。

風俗の約3倍の額です。

風俗と違って待機時間がなく、定期客がつき、お店にマージンを取られることもないからでしょう。

キャバクラで働くにはコミュ力が足りない

 

知らないおっさんに体を売るような怖いことをしなくても、同じような水商売なら、キャバクラの方がマシじゃないか?

 

と思われるかもしれません。

ですが、キャバクラは「可愛くて若い女の子であればつとまる仕事」というわけではありません。

 

キャバクラで働く女性に求められるもの、それはコミュニケーション能力。

 

また、お酒に弱いとできません。

なので、学校のクラスのヒエラルキーの上位階層にいるような女子でないとできない。

つまり、真面目な子よりも、普段からよく遊ぶような女の子が向いている仕事です。

そうなると、真面目系の子の選択肢からはキャバクラが消えます。
結果として、「カラダを売る」風俗やパパ活しか選択肢がなくなってしまうというわけです。

風俗やパパ活は平気でやっているわけではない

 

パパ活やってる女ってすげーよな〜。
よく知らないオッサンにカラダを売って、平気でいられるよな〜。
ある意味尊敬するわ。

 

というのがパパ活女子に対する世間のイメージです。

ですが、彼女らは決して平気でやっているわけではありません。

 

パパ活や風俗は、何回やっても慣れない。
毎回すごく疲れる。
精神がすり減る。

 

↑のように感じています。

まあ、根が真面目な女の子だから、当然ですよね。

 

筆者の取材を受けたこの女性も、終始うつむき、ずっと声が小さく、自信なさげな態度だったようです。

筆者は彼女から、「自分の行動が正しいと認めてもらいたい」といったニュアンスを感じ取ったんだとか。

おわりに

 

この本を通して、パパ活女子のイメージがガラッと変わってしまいました。

こういう人にこそ経済的支援が必要だと強く感じました。

文武両道で医者の卵。
こんな優秀な人材が、風俗やパパ活で疲弊しているのは、どこかおかしい。

それと同時に、経済的余裕がありながら、大学で過ごす時間を遊び呆けてひたすら「暇つぶし」に費やす学生が大勢いるのも事実。

あと、これ読んだらもう風俗行く気なくなるんで、最近ボーナスや給付金が入った人はこの本を読んておくと浪費せずに済みます。

 

しかし、そうすると貧困女子にお金が落ちないという矛盾。

 

それと同時に、理想を追いつつも、お金を得る、「マネタイズ」する能力は必須だと思いました。

稼ぐ力、ビジネススキルですね。

ここでいう理想とは、本記事で紹介したパパ活女子でいうところの「部活動を続ける」ということですが、今の時代は学生でもスモールビジネスを起こすことのハードルは低くなっています。

まずは経済的に自立して、理想を追うのはその後なんじゃないかなと、個人的には感じました。

いくら貸与型の奨学金制度に文句を言っても、カンタンには給付型には変わってくれないわけですから。

「”個人で稼ぐ”が身を守る」を、改めて感じた1冊でした。

あとは、

・家庭教師のバイトが稼げなくなった理由

・学生たちが”グレー産業”に流れる理由

なんかも、「僕たちがのほほんと生きている世界の残酷な裏側」として、非常に読み応えがあります。

福ねこ
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せつやくま
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