仕事本

【要点まとめ】『転職の思考法』の内容を要約してお伝えします

 

こんにちは!
マネーキャットです。

今回は、北野唯我さんが書かれた、
このまま今の会社にいていいのか?と一度でも思ったら読む 転職の思考法

を要約します。

□転職を考えている
□転職先をどう選んでいいかわからない
□このまま今の仕事を続けることに何かしら不安がある

↑のいずれかに当てはまる人には必読と言えるほどオススメに1冊です。

 

福ねこ
福ねこ
なかでも、「マーケットバリューの高め方」のところは、僕自身とても参考になったよ!

最後までよろしくね。

会社がつぶれても食べていける人、食べていけない人

いきなりですが問題です。

 

同じ会社に同じタイミングで入社して同じ年数働いた、2人の40歳の社員がいるとします。

犯人の特徴をズバリ言い当てて驚く捜査中の二人

一方は今の会社がつぶれても生きていけます。
一方は今の会社がつぶれたら生きていきません。

 

いったい2人の違いとは何でしょうか?
どんな「会社での働き方の違い」があったのでしょうか?

 

答えは、上司を見て働いたか、マーケットを見て働いたかの違いです。

 

マーケットとは、市場のこと。

「マーケットを見れている」とは、以下のようなことを指します。

・現代で伸びている産業を理解している
・今、ビジネスパーソン求められているスキルを把握している
・ブルーオーシャン(競合が少ない)なビジネスがないかを日頃から探っている

 

マーケットを見れていれば、常に広い視野を持つことができます。

先の予測も立てられるため、自分が身を置いている業界が沈みかけていれば、いち早く気づくことができます。

あらかじめ新しいスキルを身につけておいて、伸びる業界に飛び移ることも可能です。

対して、上司の評価と機嫌だけを気にしているとどうなるでしょうか?

その会社の中ではうまく立ち回っていけるかもしれません。
(社内政治も1つのスキルですからね。)

しかし、会社自体がつぶれてしまうと、しがみついていた上司とともに沼に沈むことになります。

こわいですね。

そうならないためにも、マーケットで通用する人材、マーケットバリュー(=市場価値)の高い人材になる必要があります。

では、マーケットバリュー(市場価値)の高い人材になるにはどうすればいいのか?

次の項目で見ていきましょう。

マーケットバリューはどう決定するのか?

本書によると、マーケットバリューは以下の「3つの項目」のかけ算によって決定するとされています。

①技術資産
②人的資産
③業界の生産性

理想的なキャリアは、少なくとも上記3点のうち2つが高いのが条件です。

1つずつ詳しく見ていきましょう。

①技術資産

技術資産とは、「価値のある技術をどれだけもっているか?」、を指します。

技術資産は、さらに以下の2つの要素に分解することができます。

【技術資産の構成要素】
①専門性
②経験

自分が持っている資産を把握するには、自分の過去のレジュメ(やってきた仕事歴を簡潔にまとめたもの)を書くべきです。

自分のやってきた仕事を振り返りながらその内容を書き出す行為は、転職を考える際にまず第一にやるべきことだともされています。

【例】
・営業
・マーケティング
・デザイン
・会計
・税務
・プログラミング
・法人向け新規開拓
・チームマネージャー
・事業部長の経験
・プロダクトマネージャーの経験
・リーダーの経験
・営業開発
・商品開発
・人事制度の設計
・企画
など

ちなみに上記箇条書きのリストで言うと、
・「プログラミング」までが専門性
・「法人向け新規開拓」以降が経験

になります。

20代は専門性、30代以降は経験をとるべき理由

では、専門性と経験、どちらを重視すべきなのでしょうか?

この問いに対する答えは、年代によって変わってきます。

ずばり、20代は専門性、30代以降は経験を重視すべき。

それはなぜか?

1つ目の理由は、「経験は専門性のある人間に回ってきやすいから」です。

あなたがチームを編成する上の立場の人間だとして、どんな人間をプロジェクトメンバーに抜擢するでしょうか?

専門性のある人材。
専門性のない人材。

やはり、「専門性のある人材」を使ってみようという気になるのではないでしょうか。

2つ目の理由は、「30代以降は専門性だけでは差別化しづらくなる」からです。

専門性、たとえばプログラミングの技術は、時間さえかければ誰でも習得する事が可能です。

それゆえに、歳を取れば取るほど、「専門性だけしかない」と、人材として弱くなっていく。

しかし、経験は差別化がしやすい。

プログラミングの技術を持っているだけでは、同じようにプログラミングの技術を持っている人と同じです。

そこに、「どんなプロジェクトを経験してきたか」がプラスされることで、「その他大勢と同じ」という状況から抜け出すことができます。

以上2つの理由から、まず20代で専門性を身につけ、30代以降は専門性を利用して経験を取りに行く、という順番で攻めるのがいいとされています。

女性こそ早めに専門性を

若いうちに専門性を身につけた方がいい。
これは、特に女性にこそ当てはまることです。

なぜかというと、子供を育てながら専門性を身につけていくのはとても難しいことだからです。

もしあなたが女性で、将来は子育てと仕事を両立させたいと考えているのなら、この「早いうちに専門性」という考え方は強く意識しておきましょう。

高い専門性を早めに身につけておけば、離職期間があったとしても、勤め先が決まりやすくなります。

才能は不平等だがポジショニングは平等

専門性と経験。

この2つなら、「専門性」の方が身につけやすく、自己アピールとしてもわかりやすいものになりそうですよね。

しかし、特に目立った才能のなる「ふつうの人」であればこそ、「経験」をおろそかにしてはいけないそうな。

なぜなら、「専門性」だけで自分の価値を上げていくには、若い頃の環境と才能によるものが多いからです。

筆者によれば、「どの経験を選ぶか」というポジショニングは、思考法で解決できる。
よって、普通の人こそ経験で勝負すべきだと述べられています。

②人的資産

人的資産とは、わかりやすく言えば人脈のこと。

人的資産が充実していると、「〜さんだから仕事をお願いしたい」という指名で仕事を得ることができるようになります。

人的資産が重要になってくるのは、40代からだそうです。

実はビジネスの世界では、優秀な人ほど貸し借り、いわば恩義を仕事上で大事にすることが多いんだとか。

「〜さんに頼まれたら、一肌脱ぎますよ」
と言ってくれるような関係を、20〜30代のうちに育てていけると、40代からの仕事が大きく変わってきそうです。

③業界の生産性

実はここが最重要

才能がなくても、生産性の高い業界に身を置くことができれば、安定して高い収入を得ることができます。

生産性の高い業界には、種類が2つあります。
それは以下のとおり。

①すでに高い生産性を持つ業界
②これから伸びていく上向きの業界

なお、「①これから伸びていく上向きの業界」には、見分け方があります。

それは、「仕事のライフサイクル」というフレームワークを使って発見することができます。

人間と同じように仕事にも寿命があり、子供から長い年月をかけて老人になっていくように、「仕事のライフサイクル」は、以下の順に流れていきます。

①ニッチ
(代替可能性低い・イスの数少ない)
②スター
(代替可能性低い・イスの数多い)
③ルーティンワーク
(代替可能性高い・イスの数多い)
④消滅
(代替可能性高い・イスの数低い)

たとえば、紙の広告代理業の仕事は新聞や雑誌の発展によって生まれ、新聞や雑誌の発行部数が減るにつれて消えつつあります。

つまり、仕事とは生まれて消えていくもの。

まずは「ニッチ」として仕事が生まれます。
それが儲かることがわかると、後追いがどんどん増えてきて「スター」と呼ばれる状況になります。

この時点で、会社は効率化を求め、仕事は誰にでもできるレベルに分解され、再現性が高くなっていきます。

極めつけは仕事が「機械」によって代替されるようになると、人が担う部分がなくなっていき、しまいには「消滅」してしまいます。

ニッチから消滅に向かうに従い、食べ物で言うところの「賞味期限」が近づいていきます。

要するに、「賞味期限」が短い業種は下向き、逆に長い状態の業種は上向きであると言えます。

自分の強みに軸足を残し、片足を伸びる業界におく

自分の強みを生かしつつ、時代の波にうまく乗る。

これが本書で「一生食べていくための最強の方法論」として紹介されている、
「ピボット型キャリア」です。

ピボット型キャリアとは、「自分の強みに軸足を残しながら、もう片足を今後強くなる領域に少しずつずらていく」という考え方です。

これにより、次々と新しい波に乗り移るように、キャリア形成をしていくことができます。

その波をとらえるには、「伸びるマーケットの見つけ方」を知る必要があります。

伸びるマーケットの見つけ方

伸びるマーケットを見つける方法論は、以下の2つ。

①複数のベンチャーが参入し、各社が伸びているサービスに注目する
②既存業界の非効率を付くロジックに着目する

本書曰く②は難易度が高いので、この記事では「①複数のベンチャーが参入し、各社が伸びているサービスに注目する」について解説します。

複数のベンチャーが参入し、各社が伸びているサービスに注目する

具体的には、『XX業界 ベンチャー』でネット検索します。

設立年度が若い会社が多く、投資も集まっていれば、それは「伸びているマーケットに人と金が群がっている証拠」であることが多いようです。

中途で入るべき会社の特徴

会社には、2つの種類があります。

1つは、「新卒で入るべき会社」。
2つ目は、「中途で入るべき会社」です。

転職するなら、「②中途で入るべき会社」を見極める必要があります。

転職先の会社を選ぶに当たり、見なければいけない点は以下のつ。

①中途を重宝できるカルチャーがあるか?
②自分の職種が会社の強みと一致しているか?

1つずつ詳しく見ていきましょう。

①中途を重宝できるカルチャーがあるか?

転職候補の会社のHPで、経営陣をチェックしてみましょう。

役員のほとんどが新卒入社の場合、中途が活躍・出世できるチャンスは少ないといえます。

「中途上がりの役員の割合」が、そのままあなたの出世のしやすさにつながっています。

②自分の職種が会社の強みと一致しているか?

会社には、それぞれ強みとなる「エンジン」があります。

このエンジンと自分の職種が一致していれば、裁量権が持ちやすくなります。

そのエンジンの見分け方とは、以下の方法です。

その会社の商品やサービスに実際にふれてみて、よかったところをメモする

会社の強みは、サービスや商品に表れます。

たとえば、同じECサイトでも、配達の早さや品ぞろえの豊富さなど、強みとなる違いが会社ごとにあるはずです。

なので、自分の軸足となる職種と転職先のエンジンが一致していれば、そこは「中途で入るべき会社」といえます。

選択肢があれば人は正直になれる

理不尽な上司の要求に、心を殺してイエスと答える。

自分の心にウソを付くのが当たり前になって苦しんでいる人は多いでしょう。

ですが、「転職の思考法」や、「自分は別の会社に行ってもやっていける」というスキルと自信があれば、自分に正直になれます。

転職という選択肢を持つというのは、ストレスフリーに自分らしく働くために大切なことです。

感想

ここまでは本書の内容を要約してお届けしてきました。

ここからは、この本を読んだ僕自身の感想と考察になります。

僕は2019年から副業としてブログとnoteとYouTubeを始めました。

そのうち、継続して収益が発生したのは、執筆系、とくにnoteでした。

このことから、自分の強みは書くことであると認識することができました。

最近ではYouTubeの更新頻度を落とし、noteに集中して取り組んでいます。

僕自身、「文章で人の背中を押す」ことをモットーにしています。

本書の内容と照らし合わせ、「文章を書く」ということを軸となる強みに据え、今後伸びていく分野、つまりはIT系、プログラミングなどの内容も文章で発信していこうと思いました。

要は、自分の軸を把握して鍛え続け、そこに「時代の波」を掛け合わせていく。

今後も「書くこと」を軸に据え、それをテーマにして語る動画や音声配信なども徐々に始めているところです。

ただ、転職に関しては、まだ早いかなと思っています。

というのも、今の仕事がだいぶ安定しているからです。

しばらくは「安全領域」で執筆活動にフルコミットし、そこが伸びたら、その収入を安全領域にして、IT業界に転職しようかなと考えています。

まとめ

【会社がつぶれても食べていける人の特徴】
…上司ではなく、マーケットを見て働いている

【マーケットバリュー(市場価値)の高め方】
…①技術資産②人的資産を高め、③生産性の高い業界に身を置く
…技術資産は、「20代はスキル」「30代は経験」を取る
…人的資産は、40代からいきてくる
…才能のない普通の人ほど、ポジショニング(どの経験をとるか)が重要
…一番重要なのは「生産性の高い伸びている業界に身を置くこと」

【一生食える「ピボット型キャリア」とは】
…自分の強みに軸足を残しながら、もう片足を今後強くなる領域に少しずつずらしていく

【伸びるマーケットの見つけ方】
…「XX業界 ベンチャー」で検索し、設立年度が若い会社が多く、投資が集まっているか確認

【中途で入るべき会社の見つけ方】
…①HPで経営陣の中途入社割合をチェック、②会社の強みが自分の職種と一致しているかをチェック

【選択肢があれば、人は正直になれる】
…逆に選択肢がなく今の会社にしがみつくようになると、人は自分の心に無数の嘘をつく

 

以上、『転職の思考法』の要約まとめでした。

この記事で紹介したのは、本書のほんの一部。

せつやくま
せつやくま
本では物語形式で、感情移入もしやすいように書かれています。

□転職を考えている
□転職先をどう選んでいいかわからない
□このまま今の仕事を続けることに何かしら不安がある

福ねこ
福ねこ
↑に1つでも当てはまる方にはオススメな1冊です。