みなさんこんにちは!
マネーキャットです。
今回は、お金にまつわる心理のお話を。
最近、👇を読みました。
前々から「読んでみたいな」と思いながら、2年くらいスルーしてた一冊。
最近Kindle Unlimitedに追加されていたので、「これはラッキー!」とダウンロードしてみました。
今日は、この『幸せをお金で買う5つの授業』の中から、
「マイホームと幸福度の関係」についてご紹介していきます。
という方の参考になれば嬉しいです。
もくじ
理想の家に住めても…
あなたは、今住んでいる家に対する不満はありますか?
もし、あなたが思い描く理想の家に引っ越すことができたら、どんな素敵な人生がまっているのでしょうか。
ここで、関西学院大学の中里直樹らのグループの研究をご紹介しましょう。
この研究では、ドイツで1991年〜2007年にかけて「自分の住んでいた家に不満があった」という理由で新しい家に引っ越した、数千万の人々を5年間追跡調査しました。
調査したのは、「新しい家に対する満足度」と「生活全体に対する幸福感」。
①新しい住まいに移った当初
②その後の5年間
という2種類のタイミングで、「家に対する満足度」と「生活全体に対する幸福感」がどう変わったのかが調査されました。
さて、結果はどうなったと思いますか?
家に対する満足度について
新しい住まいに移った当初は、
と答える傾向にありました。
その後5年間も、新しい家に対する満足感は多少は薄れるが、古い家に住んでいた時よりは高い満足度を保ったままでした。
結局、「幸福度が上がったのか?」っていう視点の方が大事じゃない?
全体的な幸福感について
ここからがこの研究のおもしろいところ。
新しい理想の家に引っ越したことで、幸福感は上がったのでしょうか?
なんと、
生活に対する満足感、いわば全体的な幸福感はまったく向上しない。
という衝撃の結果が出ました。
理想の家に住めたからと言って、理想の生活が手に入るわけではない、ということになります。
ハーバード大学の研究
ハーバード大学には、大きく分けて2種類の学生寮があります。
①広くて美しい学生寮
②建築業界のどん底期に建てられたオンボロ学生寮
もちろん、学生たちは「広くて美しい学生寮」に割り当てられることを望みます。
すすんで「オンボロ学生寮」に入りたがる学生が少数派なことは間違いありません。
この研究では、以下のことを調査しました。
望んでいたハウスに割り当てられた学生の方が幸せなのか?
つまり、割り当てられたハウスによって、幸福度は変わるのか?
ということを調べたわけですね。
結果は、これまた1つ目の研究結果と同じでした。
住居への満足度は、確かに望みの学生寮に割り当てられた学生の方が高い。
でも、全体的な幸福度には影響がなかった。
という結果に。
「慣れ」と「物<経験」
なぜ、理想的な住まいは、僕たちの幸福度に影響を与えないのでしょうか?
その理由は、以下の2つではないかと考えられます。
①人間はどんな環境にもある程度適応できてしまう
②人間は物消費よりも経験消費に価値を感じる
人間って、どんな環境にも慣れてしまう生き物なんですよね。
どんな素晴らしい住まいでも、ずっと同じ環境で過ごしていると、次第に「日常の風景化」してしまう。
加えて、人は物を買うよりも、経験に価値を感じる生き物です。
ウィンスコンシン大学マディソン校のトーマス・デレイア教授たちによる研究によれば、幸福度と関連づけられる支出はたった1種類だということがわかっています。
その支出のカテゴリーとは、なんだと思いますか?
それは、レジャーです。
旅行、映画、スポーツイベント、ジムの会員権など
「レジャーにお金を多く使う人ほど、人生に対する満足度が明らかに高い」
ということが、この研究で明らかになっているんですよね。
「欲しい」という購買意欲をそそられやすいのは「物」の方なんですが、実際にお金を払って体験した後には、「経験」を消費した方が価値を感じやすいんですよね。
いわば、家も「物」です。
僕たちの人生を豊かにしてくれるのは、「物」ではなく「出来事」であるということは、覚えておいて損がないかと思います。
【参考】家賃を抑えて経験を増やしてみた
僕は、5.5畳の家に住んでます。
なお、ユニットバス。
今の部屋に住む前は、8畳の風呂トイレ別の、もっときれいなところに住んでいました。
たしかに、住居自体については、広い部屋に住んでいたときのほうが満足度は高かった。
やっぱり、風呂トイレは別がいい!
ただ、ユニットバスということをのぞけば、今の家の方が満足度は高いんですよね。
いや、家に満足しているというか、生活全般が便利で楽しくなりましたね。
・職場から徒歩圏内
・毎朝の満員電車から解放される
・都心に住居を構えられる
・狭いから、手を伸ばせば必要なものに手が届く
・家賃が安い
・浮いた家賃で別のことにお金を使える
…
家賃を抑え、尚且つ都心に住居を構えることで、いろんなことフッ軽に挑戦することができるようになりました。
引っ越して正解だったと思っています。
家自体が立派でも、それによって挑戦や経験の数が減ってしまえば、幸福からは遠ざかる。
実家も含めてこれまで住んできた家を思い返すと、↑を実感できます。
【参考】将来、家は欲しいか?
マイホームに憧れがないわけではありません。
広い庭で、奥さんと子どもと大型犬とともにたわむれる日曜の昼下がり…
みたいなベタな「幸せ家族」のイメージはやっぱり魅力的ですからね。
まあ、それは不動産関係の起業の作り出したイメージが刷り込まれているだけというのに、気づいてはいますが。
ただ、マイホーム買っちゃうと、かなり人生に制限がかかりますよね。
・移動の制限
…マイホームを買うとその場所から一生離れられなくなるわけです。
その場所が、自分にとって最適かどうかは、しばらく住んでみないとわかりません。
・お金の制限
…ローン、管理費等にお金がかかるので、それ以外に使える資金が減ります。
どれだけ立派な家を構えようと、人間って慣れるんですよね。
感覚は、どんどん変わっていく。
子どもの頃から金銭感覚が変わらず、駄菓子を買うだけで満足する報酬系が生きていれば、誰も浪費癖に頭を抱えることはありません。
「満足のライン」ってどんどん上がっていくんですよね。
逆に、質素な生活を心がけていれば、小さい喜びを大きく受け止められるようになる。
質素にも人は慣れるんで。
で、たま〜に旅行とかでお金使うのがちょうどいいんじゃないでしょうか。
というのが僕の考えです。
お金を使っただけ幸福度が右肩上がりになるというわけでもないので、コスパよく幸せを追求していきたいですね。
おわりに
ということで、最後まで読んでいただきありがとうございました。
今回紹介したような面白い研究がたくさん載っているので、『幸せをお金で買う5つの授業』、ぜひ手に取ってみてくださいね。
今なら、Kindle Unlimitedに加入していると無料で読めますので、本書が対象外になる前にお早めにダウンロードしていただくことをオススメします。
【おトク!】
Kindle単体で買うと1,584円ですが、Kindle Unlimitedなら月額980円で本書も含めた対象書籍が読み放題です。