どうやったらもっと売れるんだろう?
この記事は、そんなあなたに向けて書いています。
作った商品に自信があればあるほど、売り上げを増やせずに黒字化できなかったらツライですよね。
そんなあなたにオススメしたいのが、「これ、いったいどうやったら売れるんですか?」という本です。
この本は、理論ではなく、事例を先行させてマーケティングをわかりやすく解説しています。
僕はマンガ版で読みました。
1時間くらいでサラッと読みましたが、重要ポイントはしっかり頭に残るとても嬉しい本でした。
この記事では、悩めるあなたに、この本のいいところを3点に絞って解説していきます。
もくじ
バリュープロポジションが絶対条件!
モノが売れるのは、他社にはない価値を提供できたときです。
上の表の赤く塗りつぶされた箇所が、「他社にない価値提供」にあたります。
ココを「バリュープロポジション」と呼びます。
お客さんが欲しいものをつくるだけでは、他の競合にマネされてしまいます。
たとえば、YouTuberになりたい人がいたとしましょう。
ヒカキンさんのマネをして、同じように商品紹介をしても、なぜか再生回数が増えない。
理由は、視聴者が「同じような動画だったらヒカキンさんのを見よう」と思うからです。
かといって、競合と差別化するだけではダメ。
それを欲しがる人がいなければ売れないからです。
たとえば、新しいスマホを開発するとしましょう。
といっても、売れませんよね。
スマホは軽いに越したことないですから。
なので、やはり
・自社が提供できる
・ライバルが提供できない
・お客さんが欲しいと感じる
の3点を満たすモノを作る必要があるわけです。
ファンをつくる
商品を売って満足していませんか?
「良い商品である」というメッセージを「すでに買った人」にも出し続けることで、顧客ロイヤルティを上げていくことができます。
顧客ロイヤリティとは、お客さんのブランドに対する「思い入れの度合い」のこと。
【潜在客】
それを買う可能性があるお客さん。
【見込み客】
潜在客のうち、実際に企業が接触したお客さん。
【新規顧客】
初めて買ってくれたお客さん。
【リピーター】
気に入って何度も買い換えてくれるようなお客さん。
他社に浮気せず、古くなったら最新のものに買い換えてくれる。
【ブランド信者】
ブランドをまるで自分自身のように考えるお客さん。
まるでセールスマンのように知り合いに勧めてくれる。
顧客ロイヤルティを上げるコツは、期待させた以上の価値を提供すること。
これは、お客さんの言いなりになるだけではできないことです。
常にお客さんの期待を超えるサプライズを与え続けましょう。
たとえば、アップル信者の人っていますよね。
彼らがなぜアップル製品にハマるのかというと、思いもよらないような便利な機能を味わってきたから。
僕なんかは、iPhoneで「AirDrop」というスマホからPCにカンタンに写真を送れる機能に出会って、軽く感動したんですよ。
「写真は画質が綺麗だったらうれしいかな」
くらいの認識だったので。
まさに嬉しいサプライズって感じでした。
大事なのは、販売した後。
商品を買った後、お客さんはワクワク感と同時に不安も抱えています。
不安を解消するのは、売った後のフォロー。
新規顧客自体を増やすのも大事ですが、新規顧客をリピーターに育てる努力も大切です。
弱者の戦い方
そんなあなたは、弱者の戦い方を学びましょう。
強者のマネをするのではなく、しっかり差別化することが大事です。
戦う場所を絞り込み、特定の分野にリソースを集中させれば、強者に勝つこともできます。
本書にあった、個人の屋台販売のプリン屋が、近くにできた有名チェーンに「弱者の戦い方」で立ち向かった例をご紹介しましょう。
弱者の戦略を取る前のプリン屋の特徴
・150円ながらとても美味しいプリンで毎日完売していた
・「世界一美味しくて安いプリン」を目標にしており、価格が安すぎて、赤字が出ていた
得意技で戦う
プリンの味には定評がありましたから、思い切って価格を150円から500円に上げ、材料にこだわり抜いた最高品質のプリンを作りました。
接近戦
屋台車の移動販売であることを生かして、駅の北口と南口の交互に出店することにしました。
それには、以下のようなメリットがありました。
・北口と南口ではピークの時間帯が異なるため、お客さんをより多くつかめる
局地戦
屋台のプリン屋は、北口と南口では、客層が違うことを知っていました。
北口…会社勤めの人
南口…主婦、ファミリー
顧客情報を生かして、北口のサラリーマンには贈答用の袋を用意する。
南口のファミリー層には、子供向けのプリンのシールをプレゼントする。
こういったきめ細やかなサービスを行うことで、顧客満足度を高めていきました。
おわりに
個人的にこの本の一番のキモと思うのが、バリュープロポジションの考え方。
バリュープロポジションは、著者の永井孝尚さんが書かれた「100円のコーラを1000円で売る方法」という本にも登場します。
正直バリュープロポジションさえ押さえておけば、マーケティングの基礎は固められるんじゃないかと。
ストーリーを通してマーケティングを理解できるので、難しそうな本を読むのに自信がない方にオススメの1冊です。