参考になるの?
この記事は、そんなあなたに向けて書いています。
ブロガーの立場からマーケティングを勉強中の福ねこです。
マーケティングについてわかりやすく学べる本はないかな?
そういやオリラジのあっちゃんも勉強するときはまずマンガから入るって言ってたな…
がっつりマンガでマーケティングについて解説してる本ってないかな?
と思いながら、Amazonで見つけたのが、
「マンガでわかるWebマーケティング 改訂版 Webマーケッター瞳の挑戦!」
です。
どんな内容かというと、「Webマーケター三立瞳が、とある住宅会社の秋のキャンペーンを成功させるために奮闘する」、というストーリー。
マンガパートは非常に読みやすく、また合間の詳細解説が濃厚な内容でした。
僕はマーケターではありませんが、ブログやYouTubeなどの副業に参考になればと思って読んでみました。
この記事では、本書を読んで勉強になった内容、良かった点、気になった点について書いていきます。
もくじ
そもそもマーケティングとは?
みなさん、そもそも「マーケティング」と聞いて、パッと意味が頭に浮かびますか?
…おそらく、関連した言葉がいくつか現れるけど、うまく1つの文章にはまとまらなかったのではないでしょうか?
僕もそうです…
ただ、マーケティングの世界で名の知れた方に「マーケティングの定義」を尋ねると、三者三様の答えが返ってきます。
ここが面白いところ。
たとえば、本書の著者は、以下のようにマーケティングを定義されていました。
「売り上げが上がるための戦略、考え方、それを実現させるための仕組み・施策・運用手段のすべて」
現代経営学の発明者と呼ばれるピーター・ドラッカーの定義は以下のようなもの。
マーケティングとは、営業を不要にするものである
(お客様がすでに買うつもりであれば、営業活動は不要であるから)
要するに、「マーケティング=売れる仕組みづくり」といったところでしょうか。
KPIやらCVRやら…
その意味は?
本書では、KPIの設定が重要であると語られています。
マンガのストーリー上では、KPIをクライアントの言うまま「PV増加」に設定してしまい、肝心のCVRが全く上がらないという事態が発生!
…
というあなたのために、以下マーケティングで登場するパッと見意味がよくわからない用語の解説をまとめました。
KPIとは?
KPIは、カンタンに言えば「指標」のこと。
たとえば、「売上を増やす」という最終目標があり、その達成度合いを計測するために設定する数値のことです。
その数値を毎日の業務に割り振って仕事を進めていくことで、「売上を増やす」という最終目標を達成することができます。
裏を返すと、最終目標に結びつかないKPIをせってしても意味がないとも言えます。
たとえば、通販サイトの売上を増やしたいのに、KPIを「PV(ページビュー)アップ」に設定してしまうとどうなるか?
最悪、ページを見てくれる人は増えたのに売り上げは全く上がらないという事態が起こります。
CVRとは?
CVRとは、conversion rateの略。
コンバージョンは、直訳すると「交換・変換・転換」という意味。
マーケティングの世界では、「最終的な成果」と言う意味合いで用いられます。
rateは「確率」という意味。
組み合わせると、「最終的な成果につながった確率」と言う意味になりますね。
CVR=「目的数値(例…購入数・申込数)÷訪問客数」
サイトを訪問したお客さんの数を「ユニークユーザー(unique user)」、略して「UU」と呼びます。
CVRは、いわばお客さんのアクションにつながった数。
デジタルマーケティングに使われる指標として、目標達成のための決め手の極みと言われています。
CTRとは?
Click Through Rateの略。
クリックされた数が、母数に対してどれだけの割合なのかを示す。
CPAとは?
Cost Per Acquisitionの略。
広告費をかけた場合の成果のこと。
「1人のお客様に商品を買っていただくためにいくらかかったのか」、ということ。
マーケターとクライアントの認識のズレ
作中では、クライアント(依頼者)が「KPIはPVのアップ」と設定し、マーケターは(それでは売上には繋がらないのでは?)と思いつつも、それを承諾。
結局PVは上がれど、お客さんのアクション(予約)にはつながりませんでした。
となりそうですが、KPI設定に問題があれば指摘するのもマーケターの仕事の1つ。
PVアップだけが目標になってしまうと、顧客になる見込みのないお客さんのPVが混ざってしまいます。
結果的に売り上げにつながらないのに、「増えりゃあいい!」と満足してしまいます。
お客様を選ぶ
顧客になる見込みのない人まで取り込んでも意味がない。
ということは、お客さんを絞り込む必要があるということです。
たとえば、住宅販売のサイトに子どもが見に来ても、購入できないからあまり意味がないわけです。
購入・予約など、「CVRアップ」が見込めないお客様からの流入経路は、「ムダな導線」と言えます。
もし「ムダな導線」に広告出稿しているのなら、CVRの高い流入経路に集中させた方がいいということになります。
そのためには、アクセス解析を用いて、CVRの高い流入経路を割り出す必要があります。
LPOの調整
LPOとは、「ランディングページ・オプティマイゼーション」の略。
ランディングページが「お客さんが最初に到達するサイトページ」で、
オプティマイゼーションは「最適化」という意味です。
つまり、LPOとは、お客様が最初にサイトに到達したときに見るページを最適化するように調整することです。
お客さんには、大まかに分けて2種類の方がいます。
1つは、まだその企業や商品の良さを知らず、「なんとなく気になったから」といった理由で検索する人。
もう1つは、すでにその企業や商品の良さを知っている人。
前者には、ランディングページでしっかりアピールする必要がありますが、後者には、長々と宣伝するより、さっと申し込みに移れる方がいい。
つまり、「入口を2種類に分ける」必要があるということです。
見分け方
では、
・「ちょっと興味がある人」
・「すでに申し込む気満々な人」
を見分けるにはどうすればいいのでしょうか?
すでに申し込む気マンマン層
「すでに申し込む気マンマンな人」の特徴は、「複数の検索キーワードを打ち込む」ということ。
つまり、どんどん具体化して検索している人ですね。
たとえば、水を買うとき。
「水 オススメ」
ではなく、
「水 軟水 美容」のように検索している場合、言うなれば目的が決まっている場合、検索キーワードは多くなっていきます。
こういった人には、すぐ申し込みできるページを用意しましょう。
例えるなら、列に並んでいるような状態ですね。
うだうだ売り込みを聞かされると、
と離脱されてしまうかもしれません。
ちょっと興味ある層
「ちょっと興味がある人」の特徴は、検索キーワードが少ないこと。
こういった層には、商品の魅力を全面的にアピールしましょう。
すぐには申し込みしてくれなくても、「潜在的顧客を確保する」という意識で売り込みをしていきましょう。
ハインリッヒの法則
仕事で重大なミスをしてしまって肝を冷やした経験は、あなたもあるのではないでしょうか。
そんな血の気がサーっと引くようなミスは、なぜ起こってしまうのか?
もう二度と恐ろしいミスを起こしたくない人は、本書で紹介されていた「ハインリッヒの法則」を覚えておくとよいかもしれません。
ハインリッヒの法則とは、1つの重大なミスの背景には29の軽微なミスがあり、さらにその背景には300のヒヤリハットがある、というものです。
これは、労働災害の統計データから導き出された法則です。
この法則から得られる教訓は、日頃から小さいミスを起こさないように気をつけていれば、大きなミスが発生する確率も減らせるということです。
どうしても、仕事中、
というように、小さなミスの補修よりも、「めんどくさいという感情」を優先させてしまうことってありますよね。
どうしても忙しいという場合を除いて、ささいなミスにも、しっかり早期のうちに対応するよう心がけましょう。
データベースマーケティング
お客さんは、みな同じではありません。
性別などいろいろな分類がありますが、本書ではお客さんを「2回目以降のお客さん」と「ご新規さん」で分けていました。
たとえば、2回目以降のお客さんには、イベント来場時の受付での記入事項を簡素化する。
来場者プレゼントを、これまでの参加回数ごとにグレードアップする。
イベント前日のリマインダーメールには、「新規」と「2回目以降」で分けてそれぞれ違ったメッセージを送るなど。
みなさんも、よく行く個人の飲食店では、顔を覚えてもらうことで「1品おまけ」などのサービスを受けた経験があるのではないでしょうか?
Webサイトからの申し込みを通じて得たデータを、リアルの現場でも生かす。
これを、「顧客視点に立ったネットからリアルへの一気貫通マーケティング」として本書で紹介されていました。
おわりに
マンガ部分は非常にササっと読めます。
正直なところ、マンガ部分よりも、合間の解説や濃い〜コラムが圧倒的に勉強になります。
と思ってしまうパートは正直多かった。笑
ですが、文章もわかりやすいので、決して読みにくいことはありません。
マンガ部分だけでなく、読み飛ばしてしまいがちな合間の文章やコラムにもしっかり目を通すことで、よりマーケティングについて深く学ぶことができます。
まずはマンガでサラッとストーリー形式でマーケティングを学ぶ。
そのあと、しっかりコラム等に目を通して理解を深める。
1粒で2度おいしい一冊です。