年収800万円を目指す副業サラリーマン
いきなりですが、質問です。
学生時代に戻ったつもりで、考えてみてください。
成績がよければ金銭的報酬がもらえるとしたら、成績は上がると思いますか?
心理学の実験によると、答えはノー。
実は、「努力すれば誰でもできる課題」に対して金銭的報酬を設定することで、成績が上がることが確認されています。
今回は、お金に関する心理学をまとめた1冊、『MIND OVER MONEY―――193の心理研究でわかったお金に支配されない13の真実』から、驚きの実験結果をご紹介します。
将来の子育てだけでなく、社会人サラリーマンの副業にも活かせる内容ですよ。
もくじ
実験の概要
この実験を行ったのは、ハーバード大学の経済学者、ローランド・フライヤー。
実験の目的は、「学校成績の低迷を、お金でどうにかできるか?」を調べるため。
実験に使われた総額は、なんと約10億3400万円。
実験が開始されたのは、2007年の秋。
対象は、以下の5都市。
・ニューヨーク
・ダラス
・シカゴ
・ワシントン
・ヒューストン
続きで、詳細な実験の内容をお伝えしていきましょう。
成績が上がったのは…
それぞれの都市ごとに、微妙に違うインセンティブが設定されました。
たとえば、ニューヨークにおける中学1年生に対するインセンティブは以下の通り。
A評価1個につき50ドル
子どもたちは、1年で最大約5万5千円を稼ぐことができます。
シカゴの制度も、ニューヨークと同じようなものでした。
ワシントンでは、以下のようなインセンティブが設定されました。
・素行
・出席
・宿題提出
↑上記での高い評価に対してお金を支払う
結果として、これらの「成績や評価に対してお金を支払う地域」では、全体的な成績の向上は見られませんでした。
ふつう、自由に使えるお金の少ない子どもにとって「お金がもらえる」となると、やる気は上がりそうなものですが、意外ですよね。
明確な変化があったのは、ダラスです。
ダラスでは、下記のようなインセンティブが設定されていました。
本を1冊読んだら2ドル
ダラスの子どもは、指定された本の中から自分で好きな1冊を選び、自分のペースで読んでいいとされました。
読解テストの成績自体にお金は支払われませんでしたが、結果的にテストの成績は上がったそうな。
ヒューストンでも、「勉強時間にお金が支払われる地域」に限って、数学の成績が向上しました。
努力すればできる明確な課題に報酬を設定しよう
この実験からは、以下の結論が導き出せます。
お金でやる気を出させたいなら、成績ではなく、過程となる「明確な課題」に報酬を設定しよう
これは、教育だけでなく、僕たち大人の副業にも活かせます。
僕はYouTubeやブログなど、ストック型のビジネスを副業としています。
アクセス数や収入=成績、コンテンツの数=明確な課題と言えます。
たとえば、自分にご褒美をあげてやる気を上げたい場合。
月に5万円稼げたらご褒美でケーキを買う
ではなく、
50記事書けたら、ご褒美でケーキを買う
とした方が、やる気が出て、結果的に収入も増えるのではないかと考えました。
おわりに
今回紹介したようなお金に関する実験は、↓の本でたくさん紹介されています。
気になった方は、ぜひ手に入れてみてください。
僕自身、2年前に購入し、読み返すたびに学びがある良い本です。
その他、オススメのお金に関する本については、↓の記事で25冊まとめてご紹介します。
中でも、トップ3は全国民にオススメなので、ぜひ読んでほしい。