この記事は、そんなあなたに向けて書いています。
「クレジットカードを持つようになってから出費が増えた」
「キャッシュレスにしてからお金が貯まりにくくなった」
上記のようなことに悩んでいませんか?
クレジットカードやキャッシュレスをはじめて、無駄遣いしやすくなっているのはあなただけではありません。
心理学的に、「現金よりもクレジットカードの方が出費が増えてしまう」という研究結果がたくさんあるからです。
本書では、その研究結果と、「無駄遣いへの具体的対処法」について解説していきます。
もくじ
カードは衝動買いしやすくなる
クレジットカードは「商品を買う決心をしやすくなる」、つまりは「財布のヒモが緩みやすくなる」ということがわかっています。
1999年、マサチューセッツ工科大学で、とある実験が行われました。
学生を対象に、人気のバスケットボールの試合のチケットが手に入るオークションを開催したのです。
半数のグループには、
もう半数のグループには、
と、それぞれ支払い方法を「現金のみ」と「カード払いでも可」という風に区別しました。
研究者が知りたかったのは、「支払い方法の違い」で、どれだけ支払う額が変わるのかということです。
結果はどうなったと思いますか?
「現金」だと平均28ドルだったのに対して、「カード払い」では最高で60ドルまで出すという回答が得られました。
カードは出費の「痛み」が少ない
なぜ、カード払いだと多額を支払うことに躊躇がなくなってしまうのか?
それは、カード払いだと、「出費の痛み」が少ないから。
人は高額な商品にお金を支払うとき、「身体的な痛みを感じる脳の部位」と同じ箇所に刺激を受けるということがわかっています。
現金だと、
となるのですが、
カード払いだと、
と感じてしまうのです。
イギリスでは、1990〜2013年のうちに、個人債務額が3倍になっています。
この時期は、「インスタントクレジット」が普及したタイミングと重なります。
現金払いからキャッシュレスに移行すると、無駄遣いしやすくなる。
これは万国共通の現象かもしれませんね。
「インスタントクレジット」…事前の申込なしで即座に与信ができる
カード払いは太りやすい!?
クレジットカードを使うと、「不健康な食品」に手を出しやすくなる、ということもわかっています。
これは、米国の研究者チームが1000戸の家庭を対象に6か月にわたって食料品の買い物を追跡調査した結果、判明したことです。
対処法2つ
では、カード払いによる無駄遣いを減らす方法はあるのでしょうか?
それは以下の2つです。
①現金払いを増やす
②カードで支払い前には、「ATMから現金をおろして支払う」想像をする
現金払いを増やすことで、「支払いへの痛み」が実感として蓄積されていくので、無駄な商品に手が伸びにくくなります。
また、どうしてもカードで支払わないといけないようなときには、「ATMから現金をおろして支払う自分の姿」を想像してみましょう。
まとめ
僕たちはまだ、キャッシュレス支払いを完全に使いこなせていません。
長年現金で支払いをしていたギャップから、どうしても財布のヒモが緩みがち。
キャッシュレスに対応するのは、時代に対応するという意味でも大事です。
ですが、「どうしても無駄遣いが減らせない!」という方は、現金の持つ力を利用するのも一手です。
なお、今回の参考書籍は↓の本です。
メンタリストDaiGoさんも推薦する、「お金に振り回されない心理学的方法」が満載の1冊です。